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戦車のサスペンション

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さて、何故かやる気は壊滅的な状況です。こういう時は戦車の話でもするのが一番ですね。今回は戦車のお話シリーズです。サスペンションの話を浅く出来ればいいなと思います。クソ長い記事注意報を出し溶きますw

まず、初期の戦車にはサスペンションというものがありませんでした。だから所期の戦車兵は凄まじい衝撃に頭をボンボン壁や砲などにぶつけながら戦っていたのです。WW1の写真を見ると戦車兵なのに鉄鉢を被っているのを多く見かけるのはそういう理由なのですよね。まぁサスペンションが無い以外にもエンジンが車内の真ん中に配置してあり恐ろしいレベルでの騒音、悪臭、熱を放っていた訳です。何故エンジンが真ん中にあるかというと当時の未熟な技術ではエンジンが故障しやすく(今でも故障しやすい機械)すぐに直せる様にという配慮でした。そんなもんが真ん中にあるとか・・・実際に衝撃でエンジンにぶち当たり大火傷を負った戦車兵もいたそうな・・・おそろしい・・・
まぁ昔は最高速度が時速9㌔など歩兵と共に歩ける速度で良いという考え方だったのでまだマシ(いらない訳ではない)なほうでしたが、それでもとんでもない不自由でした。これを解決する事が先決という事で画期的な戦車が開発されまいした。それが戦車界のターニングポイントともなったルノーFTです。
FT-17-argonne-1918.gif
こいつはまずエンジンと車内を切り離し、サスペンションを装備して360°回転可能な戦車砲を搭載した砲塔を持つという今の戦車なら当たり前の事を1917年に成し遂げました。当時各国にあった巨大な化け物の様な菱形戦車に比べれば小さな戦車ですが、運用しやすく、効率的なこの戦車はパリをドイツ軍から救う大きな力となりました。
そしてWW1が終り余剰となると各国に輸出されて今日までの戦車の基礎を築いた功労者です。しかしルノーFTの成功に胡座をかきこのままのコンセプトで大丈夫と調子に乗っていた陸軍大国フランスは周知の様にWW2で実質敗戦国と同等の様な苦境に陥ってしまいます。

さて話をサスペンションに戻しますがこいつらは基本的にコイルスプリング、リーフスプリング(板バネ)方式でした。
コイルスプリングはもうまんまバネ!!というのが縮んだり、伸びたりして地面からの衝撃を吸収します。
リーフスプリング、私には板バネ式の砲がしっくりきますが、これは板バネというもの(文章で説明できない。こう・・・板が縮んだり、延びたりというか・・・こう・・・)を重ねて衝撃を吸収します。カルロ・アルマートなどを組んだ人なら見覚えがあると思います。これらのサスペンションは当時の主力的サスペンションでした。シャーマンとかにも使われるほどです。
そして1934年に画期的な戦車がスウェーデンで開発されます。L-60軽戦車です。
L-60.jpg
ランズヴェルク社が開発した軽戦車でして当時としては非常に優れた戦車でした。ハンガリー軍で採用されて、本国であるスウェーデンでは改修型が採用されています。こいつは色々優れていたのですがもっとも特筆すべきは採用したサスペンションがトーションバー方式だった事です。これは中身の詰まった棒が捻る時に発生する力を利用して衝撃を吸収するという方式です。その後このトーションバー方式は世界中に広まりWW2前などトーションバーが各国で氾濫していました。

00022.jpg
トーションバーを採用した3号戦車
戦車大国であるドイツは二号、38t(これは併合したチェコ製)まではリーフスプリング方式でしたが3号からはレオパルド2まで一貫してトーションバーを採用しています。
20090616kv1c.jpg
トーションバーを採用したKV戦車
ソ連はL-60から学んだトーションバーを研究して色々な軽戦車や水陸両用戦車にどんどこ採用していきました。このサスペンションはコイルスプリングと同じ重さでもより大きな力を吸収出来るので重戦車などに向いておりKVからISやT-10にも採用されました。そして中戦車では後述するクリスティー式を採用したのですが戦後はT-54などもトーションバーになっております。よくT-54などは大型転輪が付いているのでクリスティー式に間違われますがそんな事はないというのを覚えていただければと思います。

番外編
夢破れしサスペンションアメリカの偏屈技師が生み出した技術「クリスティー式サスペンション」

アメリカの偏屈だが天才的な技師がいました。彼の名前はジョン・ウォルター・クリスティー(John Walter Christie、1865年5月6日 - 1944年1月11日)といいます。元々は蒸気機関エンジニアでしたが、このおっさん凄かった!!このおっさんはエンジンにも興味はあったがそれ以上に兵器というものが大好きでした。最初の頃は潜水艦を研究したりしていましたが陸上戦の花形的存在であり、強力な戦車という分野に興味を示さないはずがありません。彼の起こしたフロント・ドライブ・モーター社はなんと第一次大戦当時から会社で高射砲や戦車の研究を進めていました。
そしてクリスティーM1928という戦車を生み出します。こいつは凄い戦車でした。履帯なしでも走れてその性能たるや装輪111.4km/h、装軌68.5km/hという当時としては異常な高性能を出しています。
ここからが難しいクリスティー式サスペンションの説明です。クリスティー式サスペンションはまきバネです。車輪一個一個の軸に巻きバネをつけているんです。だから転輪が独立して動く事が出来て大変良かったのですよ。(文字での説明は難しい・・・)
これをクリスティーはアメリカ軍に売り込みますが数台試験用に買ってくれただけという惨敗でした。アメリカ軍は軍外部で開発された戦車を採用する気などさらさらなかったのです。クリスティーの思惑はハズレ採用されずにこの傑作戦車は日の目を見ないのか・・・と思われましたが思わぬ国が興味を示します。ソ連とイギリスでした。
ソ連は世界初の社会主義国家として世界的に孤立していました。だから技術提供はラパッロ条約でドイツから受けるものだけでした。そして事実当時ソ連戦車は行き詰っていました。これを打破する為に海外に目をつけたのです。そして高性能を示すクリスティー式戦車を二台購入。徹底的に研究してソビエト戦車部隊の戦前の顔であるBTシリーズを生み出します。
bt7jump.jpg
BTシリーズは優れた機動性を発揮。搭載していた武装も37ミリ砲と当時としては強力で、スペイン内戦ではファシズム側が持ち込んだ豆戦車や軽戦車に対して強力な威力を誇ったそうです。
だが、当時としては標準的だった15㎜では進歩する戦車砲に対しての力不足もスペイン内戦で指摘されました。
ソ連はBTで満足する事なく次は中戦車を開発します。これが世界的にも有名で素晴らしいT-34なのです。足回りは大型転輪を備えたクリスティー式サスペンションが採用されました。幅の広い履帯と相まってドイツ軍を圧倒する機動性と軟弱地突破性を備える事が出来ました。でもそんな良い事尽くめの様なクリスティー式ですが問題もありました。そう路外での機動性はトーションバーの方が良かったのです。そして乗り心地がよく無かった。一個一個の転輪が独立しているので全体で受け流すトーションバーとではダメだったのですね。(あぁ!!もう説明難しい!!)
という様な事がありT-44からはトーションバーとなってしまい廃れてしまいました。でも優れていた技術には間違いありませんね。

イギリスも苦心してクリスティー式を購入(何故かアメリカ政府の横槍が入った)しておりますが、こっちも色々作りました。はい、イギリス編終わり。(興味ない事には興味ないこれが同志99だ!!)

後クリスティー式といえば大型転輪というイメージがありますがそんな事はないですよ。各転輪に巻きバネを独立させてつけている訳ですので上部支持転輪があっても出来ます。例えばイギリスのコメット巡航戦車はこんなんですが↓
Comet_tank_1.jpg
立派なクリスティー式サスペンションです。

逆にソ連戦車T-55などはこんなんですが↓
sinaitanksbl8.jpg
上部支持転輪が無いだけでトーションバーです。
ここらへんを勘違いする人が多いので注意して下さいね。

あとがき
普段戦車が好きとはいえ、地味であるサスペンションは目が行きにくいですね。
でも戦車にとって砲や装甲なみに大切な部分であるんですよね。それにプラモ製作で足回りはどうしても苦行です。全然楽しくない。早く車体上部や砲塔作りたいなぁと思ってしまいますよね。でもそんな足回り編で面白かったのはキングタイガーです。あいつのサスペンションって左右で逆だと作った事ある人ならわかると思いますが、ああいう瞬間に「プラモ作るのは面白いなぁ!!」と感じました。普段どうしても目立つ砲などに目が行ってしまいますがたまにはサスペンションにも是非目をやってみてあげてください。サスペンション開発には並々成らぬ努力があり熱い話ですよw
後は、ハイドロニューマチックとか独立懸架式とはなんぞやというのも書きたかったですが疲れてしまいました。また勉強して書こうと思います。

ミス、間違いなどもあると思いますがご容赦頂ければと思います。
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